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家族ができる6つのこと(5)

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5. コミュニケーションを変える

アルコールや薬物など、依存の問題が起きると、言い争うことが増えたり、会話がなくなってしまったりします。本当は心配しているのについ責めてしまったり、どんなに訴えても相手にされなかったりします。聞きたいことを聞けない、伝えたいことを伝えられない、それどころか互いを傷つけあうことになってしまう。それがこの問題の特徴です。「心配している」と伝え、本人に治療やリハビリを勧めていくには、次のような方法があります。

【自分を主語にする】

自分を主語にした言い方。気持ちや望みを簡潔に伝えることに役立つ。

例:「(あなたは)お酒をやめて」→「(私は)お酒をやめてほしい」

【肯定的に(前向きに)】

相手を責めない言い方。気持ちを伝えたり解決の糸口をつかむきっかけ作りに役立つ。

例:「また薬使ったのか!嘘つき!」→「使わないためにどうしたらいいか一緒に考えよう」

【簡潔に】

言いたいことをシンプルに言う方法。テーマや気持ちを伝えやすくする。

例:「そもそもいつもああでこうで…」→「私はこれが不安なの」

【具体的に】

​あいまいな表現ではなく、具体的な行動に言及する。相手に要望や状況を伝えやすくなる。

例:「家族のことも考えてほしい」→「来月の子どもの遠足でお金が必要です」

【責任の一部を引き受ける】

​譲歩をする姿勢を伝える方法。自分と相手の責任範疇を明らかにするのに役立つ。

​例:「なんでこうなるわけ?」→「あらかじめ伝えておかなかったのは悪かったけど、これでは困る」

【思いやりのある発言】

​相手の立場に立った言い方。責めるより自分の思いを伝えやすい。

例:「もう2度と使わないと約束して!」→「あなたもやめようと思っていたんだよね。それでも使ったなら、どうにかしないといけないね」

【支援を申し出る】

​一緒に問題を解決する提案。治療やリハビリを勧めやすくなる。

​例:「今度使ったら出て行け!」→「使わないためにどうしたらいいか、一緒に考えよう」

​※コミュニケーションを変えていくには、人格を否定せず、相手の望ましい行動に着目することも大切です。

でも無理は禁物

 

と言っても、無理は禁物です。なぜ私がそこまで気を遣わなければいけないの?と思うこともあるでしょう。1人でコミュニケーションを変えていくのはとても大変なことなので、ぜひ家族会などで伴走してくれる人を見つけてください。また、酔っているときや薬物の影響下にあるときは、無理に会話しようとせずに、会話を終わらせることも大切です。

家族が陥りがちな3つのコントロール

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